ケーブル破断&崖落ち③


20180125_title33

けっぱれ!オヤジ!!

山の中を探索中、
アクセルケーブルが切れてしまった。

9

ブログに載せるには、
最高のシチューエーションだが、
載せるためには、無事に帰還しなくてはいけない。

トラブルは急にやってくるものだが、
今回のケーブル破断は、いままで経験のないトラブル。
案の定、このトラブルを簡単に対処できる道具は
持ち合わせていなかった。

キャブレターのアイドリングを上げる、
という手を考えたが、情けないことに、
PWKキャブのどこを調整すれば、
アイドリングが上がるのか、分からなかった。
いや、それらしいノブはあったが、
その後の調整が面倒くさいという気持ちの方が
勝っていたのが本当のとこだ。

考えられる脱出方法は、手動でケーブルを引っ張り
ながら走る方法。

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たまたま工具入れにあった、
手足のテーピング用テープを切れたケーブルの先端に
巻いて、すこしでも引っ張りやすいようにした。

右手の親指と人差し指でケーブルガイドを
押さえて、中指と薬指でテープを巻いた、
ケーブルの先端を引っ張る。

おぉ、いけそう。

しかし、
引っ張ることは出来るのだが、
その塩梅が非常に難しく、
すこし引っ張るだけで、エンジンが
けたたましく唸りをあげる。

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脱出を図る前に何度も練習していたら、
いつの間にかテープが取れてしまい、
更に難しい状況に陥ってしまった。

もうこの時には、このトラブルに遭ったことを
喜ぶ気分ではなく、どうにかして、
この状況を乗り切ることだけを考えていた。

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引っ張りすぎると、エンジンが唸り、それと同時に、
リアタイヤが路面をかきむしり、虚しくタイヤが空転する。
運良く、リアタイヤがグリップしても、アクセルの制御が
出来ず、棹立ち状態になってしまう。

かといって、弱々しく引っ張ると、
坂を登るアプローチの時点で、
エンストしてしまう。

普段ならなんてことのない、登り坂が、
この時はとてつもない激坂に感じた。

すこし登って、方向を変えて、またすこし登る。
勾配がきつい坂を登るときのような、
スイッチバック方式でトライを試みる。

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何度も途中で転び、最初からやり直すこと数回。
いったいどれくらい、そんなことを繰り返していただろうか。

人間もバイクも転びまくって泥だらけになって、
ようやく坂の上にたどり着いたのは、30分以上経ったころだった。

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小さな達成感を味わうことが出来たが、

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この倒木を再び見た時、
その喜びはまったく消え失せていた。

行きに越えたときの印象となにかが違う。

よく観察してみると、
こちら側は倒木の手前に小さな沢があり、
この沢をいったん下ってから倒木を越えなくてはいけない。
そう、
行きの時より、難易度も高さも数倍上がっていたのだった。

1

ケーブルが切れていなくても、この倒木を超えるのは
かなり難しいが、ケーブルが切れている今、
ここを抜けるのは、自力では無理じゃないか。。。

選択肢は限られていた。

ここにバイクを置いていくか、
それとも自分を信じて、この難局に立ち向かうか。

置いていくことは簡単だ。
デポ地まで歩いて帰れる距離だし、
ケーブルを自宅まで取りに行って交換すれば、
今の状況より一人で越えられる可能性は上がるだろう。

だが、この時の自分には、その選択は情けなく思えた。

なんとか自力で脱出できないだろうか。

ケーブルが切れて、
微妙なアクセル操作が出来ないため、
フロントアップして、倒木を超える方法は不可能だ。

ならば、フロントアップせずに、
越えられるようにすればいいのでは?

バイクが通れるぐらいの間だけ、
倒木を階段状に切り取れば、
フロントアップせずに
クリアできるかもしれない。

早速手持ちのノコギリで切り始めたのだが、

2

1時間頑張って、この程度。
時刻はとうに昼を過ぎている。
このペースだと、日没までには到底間に合わない。

他にいい手はないだろうか。

木を切り崩すのが無理なら、
地面をかさ上げして、絶対的高さを低くすればいいのでは?

更に1時間近くかけて、

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倒木の手前や沢に枝を敷き詰めてみた。

うん、これならいけそうだ。

とはいえ、

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実際にバイクに跨って、見据えてみると、
乗り越えられる自信がまったく湧いてこない。

しかも、乗り越えられない場合、
バイクともども、倒木の先の崖に転落するかもしれない。

それにこの挑戦は一回限りだ。

脳裏に湧いてくる、そんなネガティブなイメージを
振り払うように、
気持ちで負けてはダメだ!と、
自分に何度も言い聞かせる。

クリアするイメージだけを考えるようにして、
さぁ!行かまいか!!

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やった!アンダーガードの先端を
倒木の上に乗っけることが出来た。

このまま押すか、引っ張るかすれば、
ここを越えられるぞ!

と、思ったその時、

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バイクが谷側に倒れてしまった!!
アンダーガードが乗ったことで、
バランスが崩れてしまったんだ!

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いくら軽いXR200RKAI君でも、
谷側から引き起こすのはたいへんだった。

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渾身の力で引き起こしたものの、
アンダーガードが倒木の上に乗っていることで、
また谷側に倒れてくる。。。

このままではダメだ。。。

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倒木の上にバイクを乗せられても、
谷側にまた倒れてしまったら、
今度こそ、一人で引き起こすことは不可能だ。

これ以上は、一人でどうすることも出来ない。

ソロで探索している以上、こういう事態だけは
避けなければならないのだが、

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恥を忍んで、ある御方に連絡することにした。
この場所だけ、なぜか携帯の電波が
届いていたのも、不幸中の幸いだった。

救助に来て頂けるとの朗報を受け、
いったんデポ地に戻り、
装備をバックパックに詰めて、再び現地へ。

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これ以上バイクが谷側に落ちないよう、
タイダウンして、救助隊が到着するのを待つことに。

暫くして、救助隊が到着!!
ものの数十分で、

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無事、倒木を乗り越えれました!
ありがとうございました!!
それにしても、
人の力、情というのは、ほんとうに素晴らしいです。

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こんなところに、ビーバーの巣があるよ♪
と、感心されておりました。。。

下山途中も、

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チェーンが外れるトラブルがあったり、

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登れないところを引っ張ってもらったり。

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林道入口にたどり着いた時は、
既に夕方近くでしたが、無事に当日帰還出来たことで、
ほっとしました。

※助けて頂いた、浜松の繊維王さまと、モーター王さまには、
この後、コンビニでケーキセットをご馳走させてもらいました。
ほんとうに、ありがとうございました!!

今回の原因は、アクセルケーブルのトラブルより、
その先が抜けているとの情報だけで、
無謀にも一人で進んでいってしまったことの方が
問題でした。

初めての山だったら、あの斜め倒木に遭遇した時点で
絶対に戻っていたのですが、何度か走ったことのある
ルートだったので、いつもの慎重さが欠けてしまいました。

知っている山でも、
戻れるかどうかを常に考えて行動しなくてはいけない、
と、つくづく思い知らされました。

みなさんも、私と同じ過ちを犯さないように、
注意して、楽しく野山を走り回りましょう!!

9

最後に、
助けてくださったお二人に、改めて感謝いたしますm(_ _)m
ありがとうございました!!

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“ケーブル破断&崖落ち③” への 4 件のフィードバック

  1. たしかに引き返す境界線は悩ましいです。
    私は「悩んだ時は引き返す」でやってます。
    ビビリでしょ~w

    1. >コウチャンさん

      いえいえ、やっぱりソロでは、
      「ビビリ」で行かないと。
      下手したら遭難しちゃいますので、
      私もこれからはビビリ精神で探索に
      勤しみます!

  2. 大変でしたね。
    ケーブルの破断も一つの原因ですが、
    おっしゃるように「ソロ時の状況判断が一番大事な事だった」
    というのが、大変勉強になりました。
    ほとんどソロで走っているので、
    「無事に帰る」をモットーとしていますが、
    これからもいい意味で、ビビリでいきたいと思います。

    あっ、私も走行中同じようにアクセルワイヤーが
    切れたことがありますが、
    その時はワイヤーのアジャスターを針金で
    フロントブレーキ基部に固定して、ワイヤーを引っ張っていました。
    少しは引きやすいかと思いますが、
    当然細かな調整は出来ませんでした。

    1. >コウチャンさん

      ”いい意味でビビリ”
      いい表現ですねー。
      ソロで走る時は、特に必要ですよね。
      今回は、デポ地からそう遠くない場所&
      初めて走る場所じゃないってことが、
      判断を鈍らせてしまいました。

      引き返すか、そのまま進むか、
      その境界線は、いつも悩むところですが、
      無事に帰還することを忘れないように、
      これからも楽しみまっす!!

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